歯の白い斑点(ホワイトスポット)とは?特徴・原因・治療法を紹介

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「ホワイトスポット」とは、初期段階の虫歯に多くみられる歯の白い斑点模様のことです。厳密には、虫歯が原因で起きるもの以外に、虫歯以外のトラブルによって引き起こされるホワイトスポットの可能性も考えられます。

この記事では、ホワイトスポットが現れる2つの原因と5つの治療方法について紹介します。歯に白っぽい模様がみられる方は、ぜひ治療の参考にしてください。

 

ホワイトスポットの原因

ホワイトスポットの原因は「初期虫歯」と「エナメル質形成不全症」に分けられます。どちらも治療が必要で、特に虫歯については早期発見・早期治療が必要不可欠です。

 

初期虫歯

初期虫歯とは、虫歯菌が歯の表面を覆っている硬い組織・エナメル質を溶かす「脱灰」を起こしている状態です。脱灰が進むと歯はどんどん溶けていきますが、初期の段階ではまだ歯の黒ずみが現れず、しみる感覚や痛みはありません。

一方で、虫歯菌が酸を放出して脱灰を起こすと、エナメル質に含まれているカルシウムやリンが溶けてしまい、歯の密度は低くなっていきます。いわゆる歯が空洞の状態に近づいていくため、どんどん歯の組織はもろくなり、穴が空きやすくなるのです。

初期虫歯のホワイトスポットは、はっきりと白く見えるものもありますが、ほとんど元の歯の色と区別がつかないものもあります。マイクロスコープなどで拡大をして見なければわからないホワイトスポットもあり、肉眼で目視できるものはすでに虫歯が進行中であると考えられます。

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エナメル質形成不全症

エナメル質形成不全症は先天的または後天的な歯の変色のことで、虫歯とはまったく異なるものです。生まれつきエナメル質がうまく生成されず、歯に変色をきたす症状です。

歯の表面が茶色く、または黒ずんでいるため虫歯のように感じられますが、検査をすると歯の密度は保たれており、虫歯らしい痛みやしみる感覚もありません。

エナメル質形成不全症には段階があり、軽度は変色のみが発生している状態ですが、重度のケースではエナメル質表面にくぼみ(クレーター)が生じ、奥歯のように歯ブラシが届きにくい部位はクレーターから虫歯が進行しやすくなっています。

エナメル質がうまく形成されていなければ虫歯菌は侵入・破壊がしやすい状態です。エナメル質形成不全症と診断されたときは、原因として何が考えられるのかを判断したうえで、それぞれの原因にあわせた治療とエナメル質への治療を並行しなければなりません。

 

ホワイトスポットの治療方法

ホワイトスポットが現れたときは、虫歯治療のようにしっかりと削る必要はありません。ここからは5つの治療方法について確認していきましょう。

 

フッ素・MIペーストなどで再石灰化

虫歯菌の働きを弱めて歯の再石灰化を促し、歯を健康に保つとされている「フッ素」は、歯みがき粉にも配合されている成分です。ホワイトスポットが気になる部分に塗布することで歯質を強化できるため、削らない治療としておすすめです。

牛乳に含まれるガゼインと呼ばれる成分と豊富なミネラル成分で作られる「MIペースト」も、フッ素と同様に虫歯予防に役立つ成分です。こちらは歯みがき粉に含まれている成分ではなく、MIペーストとして市販されています。歯みがきの後にホワイトスポットが気になる部分に塗って、吐き出さずに30分置くだけで虫歯の予防の働きが期待できます。

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アイコンによるコーティング治療

「Icon‎Ⓡ(アイコン)」は、ホワイトスポットに浸潤してミネラルが溶け出さないようにする機能を持った、低粘度のプラスチック素材(光重合型レジン)です。

近年、ホワイトスポットや初期段階の虫歯への治療方法として、歯を削らずにアイコンを塗って補強する方法が注目されるようになりました。

初期段階から虫歯がやや進み、歯の内部の密度が低くスカスカになっていても、‎アイコンを塗布して浸潤させることでエナメル質が補強され、カルシウム・リンがそれ以上溶け出しにくくなります。

 

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングとは、プラスチック素材(レジン・セラミック樹脂)を歯の密度が低い部分に塗り重ねていき、歯の形状や色味を整える治療方法です。削ったあとの箇所や欠けた部分、すき間への詰め物にも使われています。

ダイレクトボンディングのメリットは天然の歯を再現しやすいことで、治療時間も短く強い痛みもありません。虫歯ができてしまった部位もわずかに取り除くのみで、取り除いた箇所をしっかりと詰めて再発を防止します。

 

ラミネートベニア

ラミネートベニアは、歯の表面を微量に削ってからセラミック素材でできた薄い板を上から貼り付ける方法です。すき間にも貼り付けられる素材で、すきっ歯の治療にも使われています。

ホワイトスポットが進行し、虫歯になりかけていて削らなければならない場合、削った箇所にラミネートベニアを貼り付けて元の状態に近づけます。歯をきれいな白にしたいときに役立つ方法で、10年程度長持ちさせることも可能です。

 

シーラント

シーラントは、主に奥歯の溝など汚れが溜まりやすい部分に樹脂を塗布し、虫歯の予防を目的とした処置です。初期虫歯によるホワイトスポットにも適用され、歯を削らずに表面を清掃し、薬剤を塗布して光で硬化させます。 シーラント材にはフッ化物が含まれているものは再石灰化を促し、歯質を強化します。ただし、虫歯が進行している場合は、シーラントではなく適切な虫歯治療が必要です。

削って詰め物をする治療

ホワイトスポットは虫歯になりかけの部分です。そのまま削って、通常のように詰め物をする方法も可能ですが、詰め物をしただけでは取れてしまったり虫歯が再発したりするおそれがあります。

歯は初期段階であれば再石灰化による治癒が可能です。ホワイトスポットの進行度によっては、歯を削らずに浸潤治療やフッ素・MIペーストによる予防治療も選択できます。

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初期虫歯を予防するためのケアも大切

初期虫歯を防ぐには、日常生活の中で意識したケアが必要です。正しい歯磨き方法やフッ素の活用、食生活の見直しなど、予防策を取り入れることで健康な歯を長く維持できるからです。 ここでは、具体的な予防方法について解説します。

正しい歯磨き習慣を身につける

歯磨きは虫歯予防の基本ですが、正しい方法で行うのが大切です。食事後、特に就寝前は唾液の分泌が減少するため、虫歯のリスクが高まります。 夜の歯磨きでは、歯垢をしっかり除去することを心がけてください。歯ブラシを45度の角度で歯と歯ぐきの境目に当て、軽く細かいストロークで磨くと効果的です。

デンタルフロスや歯間ブラシの活用

歯ブラシだけでは、歯と歯の間に溜まった汚れを十分に取り除けないことがあります。デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、隠れた汚れも効率的に除去できます。 これらの道具を使用する習慣を取り入れることで、虫歯や歯周病の予防が期待できます。

食生活の見直し

糖分の多い食品や飲料は虫歯の原因となるため、食生活の見直しも重要です。食後は水を飲んで口内をリフレッシュすることで、虫歯菌が増殖しにくい環境を整えることができます。 バランスの良い食生活は、歯だけでなく全身の健康維持にも役立つでしょう。

ホワイトスポットは削らない治療も可能

今回は、虫歯の初期段階であるホワイトスポットの特徴と原因、治療方法について紹介しました。歯の色味に少しでも違和感があれば、その部分は放置せず早めに医療機関を受診しましょう。

歯の健康は、歯みがきや歯間ブラシだけでは十分ではない場合があります。知らないうちに汚れや歯垢が蓄積し、そこに虫歯菌が繁殖すると、健康な歯が少しずつ虫歯に覆われていきます。

フッ素やMIペーストは自分でもできる予防方法ですが、歯科クリニックなどの医療機関ではさらに本格的な治療が可能です。健康な歯をできるかぎり削らないように心掛けているクリニックも増えているため、ホワイトスポットが気になる方はぜひ治療について相談してみてはいかがでしょうか。

明大前駅のさくら歯科では、虫歯の一般治療、歯科検診からインプラント、口腔外科まで幅広い治療を行っております。

患者様1人1人に真剣に向き合い、来院して良かったと思われるよう日々治療に励んでいます。

また、駅から徒歩1分という立地と、急な歯の痛みによる当日アポも承っておりますので、明大前駅の歯医者ならさくら歯科へご連絡ください。

コラム監修者

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横山弘継

役職 理事長

略歴

  • 1995年 明海大学歯学部 卒業
  • 1995年~井上歯科医院 勤務
  • キヌタ歯科医院 勤務
  • 1999年 さくら歯科 開業

実績

20年前からインプラント治療に着目。
現在地方からインプラント治療で通院の患者様も多く年間多くのインプラント治療を行っています。
10年程前から審美治療にも着目しセラミック矯正など審美治療にも力をいれている。