虫歯を抜く必要があるケースと抜歯を避けるための予防方法
  • HOME
  • コラム
  • 虫歯を抜く必要があるケースと抜歯を避けるための予防方法

 

歯は1本でも多く残したいところではありますが、虫歯がひどくなると残せず、抜くことになるケースがあります。ただ、早期の段階で治療できれば残せる可能性が高いです。

そこで、どのようなケースで抜くことになるのか知りたい方のため、抜歯するケースと虫歯や歯周病放置するリスクについて解説します。

この記事を読むことによって抜歯が必要になる症状や、歯を残すためにどのような対策を取れば良いかがわかるので、参考にしてみてください。

 

抜歯するケース

抜歯のイメージ

 

虫歯の抜歯をおこなうのは、抜歯をしなければ虫歯治療が難しいケースです。

歯周病や虫歯が発生すると、歯が病原菌に侵された状態になります。問題のある箇所を取り除くことによって、虫歯の再発を防止することが可能です。 ですが、症状が広範囲にわたって発生しており、部分的に感染した箇所を取り除くのが難しいケースがあります。

こういった場合は治療して歯を残すのが難しくなり、最終的な判断として抜歯が必要になることが多いです。問題のある歯を抜き、周囲の歯を守ることが目的です。 歯科医院ではできるだけ歯を残そうと治療を行ってくれますが、具体的にどのようなケースで抜歯をしなければならないのかについて解説します。

 

重度の歯周病

歯周病とは、細菌感染することで生じる炎症性の疾患です。早期の段階では自覚できる症状がありませんが、悪化すると抜歯のほかに選択肢がなくなってしまうこともあります。

 

症状

歯周病が進行すると歯の周りの歯茎や、歯を支えている骨が少しずつ溶けていきます。初期の段階は自覚症状がないため、気づかないうちに進行していることが多いです。
早期に対処できる歯周病が悪化してしまった場合、膿が出たり、歯がぐらぐらしたりするようになります。

このような状態になった歯を残しておくと周囲の歯に悪影響をおよぼしてしまうため、抜かなければなりません。また、抜歯をしなくても歯周病を治療せず放置した場合、最終的に抜け落ちてしまうことになります。

 

歯を失う原因全体に占める割合

8020推進財団による2018年度の調査によると、歯周病は、歯を失う原因のうち、全体の37.1%を占めています。これは、虫歯を上回る数字です。そのため、多くの歯を残したいと考えているのであれば、歯周病対策に力を入れましょう。

参考:8020推進財団:歯を失ってしまう原因と対策

【関連記事】虫歯と歯周病の違いは?原因・症状・治療方法とセルフチェック

 

重度の虫歯

虫歯が進行して重度のものになってしまうと、抜歯しなければなりません。

 

症状

虫歯が進行すると、歯の根の先に膿が溜まるようになります。このような状況になると、根管治療を行わなければなりません。 根管治療とは、歯の奥に入った細菌を除去するための治療です。根管治療ができるようであれば、歯を抜かずに済む可能性が高まります。

ですが、根管治療が難しいようなケースや、虫歯によって歯が溶けてほとんど残っていないような場合は、抜歯が必要になることが多いです。場合によっては歯周病を併発しており、歯を支える骨にまで症状が発生していることもあります。

 

歯を失う原因全体に占める割合

虫歯は、歯周病に次いで歯を失う原因の第2位であり、その割合は全体の29.2%です。歯周病と虫歯を合わせると、全体の6割を超えます。
定期的な健診と早期の治療を心がけるようにしましょう。

【関連記事】虫歯の根管治療とは?治療の種類や期間、通院回数と流れを確認

 

歯根の破折

歯の根っこである歯根部分が折れたり割れたりした場合、抜歯が必要になることがあります。

 

症状

歯の根っこ部分であるため、破折してしまうと歯が抜け落ちてしまうことも多いです。また、折れたり割れたりしている部分が細菌感染を引き起こしてしまうこともあります。 確実に細菌感染した部分を取り除くためには、選択肢が抜歯しかありません

思わぬ事故などで歯根の破折が起こってしまうことがありますが、他に歯ぎしりや食いしばり、硬いものを噛む癖などがあるとリスクが高くなります。 こういった過度な力を与えないように注意が必要です。

 

歯を失う原因全体に占める割合

歯を失う原因として、虫歯の次に多いのが歯根の破折です。割合としては、全体の17.8%を占めます。破折については、ブラッシングなどでは予防ができません。 虫歯や歯周病とはまた違った予防が必要なので、破折対策にも取り組んでおきましょう。

【関連記事】虫歯が割れた・折れたときの原因と正しい応急処置・治療方法の詳細

 

その他(矯正、親知らずなど)

歯を抜いたほうが良いケースは、抜歯の対象となります。例えば、矯正や親知らずなどが代表的な理由です。

 

症状

歯を抜くデメリットがほぼなく、抜いたほうがメリットにつながるケースでは抜くことがあります。例えば、矯正するにあたり邪魔な位置に生えている歯や、他の歯に悪影響をもたらしているようなケースです。
また、親知らずについても抜歯したほうが良いケースがあります。親知らずは正常に生えることが少なく、斜めに生えたり、骨に埋まったりしていることが多いです。
歯ブラシが届きにくいこともあって不衛生になりやすいともいえます。虫歯を繰り返したり、リスクがあったりする場合は抜歯を検討しましょう。

 

歯を失う原因全体に占める割合

歯周病や虫歯、破折以外の理由で歯を失う割合は、全体の15.9%です。 矯正のほか、親知らずなどの埋伏歯、その他、不明などが含まれています。

 

虫歯・歯周病を放置するリスク

紹介してきたように、歯を失う大きな原因として挙げられるのが、歯周病と虫歯です。いずれも初期の段階であれば、歯を失うような心配はほとんどありません。 早期に治療を行うことなく、悪化した場合に抜かなければならないほど状態が悪化してしまいます。

虫歯と歯周病をそれぞれ放置した場合にどのようなリスクがあるのかについて解説します。

 

虫歯を放置した場合

虫歯は、自然に治るものではありません。そのため、治療をせずに放置すると症状が進行し、痛みが出るようになります。
症状が神経にまで達して神経が腐敗した場合は口臭が生じるほか、根管治療による神経の除去が必要なケースも多いです。さらに悪化すると抜歯が必要になります。

 

歯周病を放置した場合

歯周病は初期段階ではほぼ自覚症状がありません。虫歯が部分的に発生するのに対し、歯周病は口の中全体で症状が進行します。
そのため、放置してしまうと一度に多くの歯を傷めるのが特徴です。歯を失うリスクがあるほか、全身疾患とも関わりがあるとされているため、放置するのは危険だといえます。

 

抜歯にならないための予防方法

歯医者で検診を受ける女性

 

抜歯は、正しい対策を取ることで防げます。特に重要になるのは、歯科医院で受ける定期検診と、日々の歯磨きです。それぞれポイントを解説します。

 

定期検診を受ける

定期検診を受けることによって、初期の虫歯や歯周病を早期に発見できます。早期に治療を開始できればほとんどは痛みがないことに加え、短期間で治療が完了するメリットが大きいです。
普段丁寧な歯磨きをしている方も定期検診は必須と考えましょう。

【関連記事】歯医者の歯科検診を大人が受ける場合の頻度と年齢ごとの違い

 

歯並びに気を付けて歯磨きをする

歯磨きをする際、自分の歯並びで磨き残しが発生しやすいポイントを理解したうえで磨くことが大切です。一度でも虫歯になった箇所は磨き残しが発生しやすいと考え、丁寧に磨くようにしてみてください。
磨きにくい部分には、小さなヘッドが特徴的なワンタフトブラシなどを使うのもポイントです。

 

歯を抜きたくないなら予防が大切

いかがでしたでしょうか?虫歯によって抜歯が必要になる症状や、できる限り抜歯を防ぐための対策について紹介しました。どのような理由で歯を失ってしまう人が多いのか、何に注意すれば良いのかがわかったのではないでしょうか。日々のブラッシングなどによって予防の効果も期待できるので、丁寧にケアしていきましょう。
小さな虫歯ができたからといってすぐに抜くものではありません。放置し、悪化した場合に抜歯が必要になる可能性が出てきます。
歯医者での治療が怖いからと先延ばしにする方がいますが、早期治療に努めましょう。

 

明大前駅のさくら歯科では、虫歯の一般治療、歯科検診からインプラント、口腔外科まで幅広い治療を行っております。

患者様1人1人に真剣に向き合い、来院して良かったと思われるよう日々治療に励んでいます。

また、駅から徒歩1分という立地と、急な歯の痛みによる当日アポも承っておりますので、明大前駅の歯医者ならさくら歯科へご連絡ください。

コラム監修者

監修者の写真

横山弘継

役職 理事長

略歴

  • 1995年 明海大学歯学部 卒業
  • 1995年~井上歯科医院 勤務
  • キヌタ歯科医院 勤務
  • 1999年 さくら歯科 開業

実績

20年前からインプラント治療に着目。
現在地方からインプラント治療で通院の患者様も多く年間多くのインプラント治療を行っています。
10年程前から審美治療にも着目しセラミック矯正など審美治療にも力をいれている。