虫歯に悩んでいる女性や虫歯予防をしたいと考えている女性に向けて、女性に虫歯が多い理由をご紹介します。
女性は「男性に敬遠されるのでは?」と、虫歯にコンプレックスを抱きがちではないでしょうか。しかし実は、女性のほうが男性より虫歯が多いとの報告があります。
今回の記事では女性に虫歯が多い3つの理由を解説。虫歯を予防するための5つのポイントもご紹介しますので、虫歯が多いと悩んでいる女性にとって参考になる記事となるはずです。
目次
女性のほうが虫歯になりやすい?
女性のほうが男性に比べて虫歯が多いとの報告があります。厚生労働省が平成28年に発表した「歯科疾患実態調査」では次のような結果となりました。
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虫歯のある割合 |
虫歯ない割合 |
男性 |
16.1% |
83.9% |
女性 |
11.7% |
88.3% |
出典元:厚生労働省:歯科疾患実態調査:調査の結果(統計表一覧)
また平成30年度には、根面う蝕と呼ばれる歯の根元に起こる虫歯がある人の割合も性別ごとに調査されました。結果として30代や40代では男性の有病者率のほうが高かったものの、50代では女性が顕著に増加[1]しています。
年齢による違いがあるかもしれませんが、一般的に女性のほうが虫歯の方が多いと考えられます。
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女性のほうが虫歯になりやすい理由
それではなぜ女性のほうが男性より虫歯が多い傾向にあるのでしょうか?考えられる原因は3つです。3つの原因について、それぞれ詳しく解説していきます。
理由1:唾液量がすくないから
女性に虫歯が多い理由として、唾液の量の違いがあげられます。唾液の分泌量は唾液腺の大きさにより変わり、体の小さい女性は男性よりも唾液の分泌量が少ないと報告されました[2]。
唾液には抗菌作用があり、口内の善玉菌・悪玉菌の割合を調整したり、口内の環境を整えたりする役割を持ちます[2]。分泌量の少ない女性は、唾液による浄化作用の影響を受けにくいため、虫歯になりやすいと言えるでしょう。
理由2:歯の構造が薄く柔らかいから
女性は男性に比べて、歯が薄く柔らかいと言われています。歯の構造が違うことから、虫歯になった場合の進行の速さに違いが現れるとの説です。
女性は女性ホルモンのバランス変化によりカルシウムの再吸収量が減り、骨密度が低下したり骨粗鬆症になったりしやすくなります[3]。カルシウムに依存する骨や歯が弱い傾向があるとも考えられます。
理由3:甘いものをより摂取するから
女性は男性より甘いものを好む傾向があります。砂糖などの甘味料は虫歯の原因になるので、女性の甘いものの摂取頻度が高いことで虫歯が多い可能性も否定できません。
調査では長期的に、年間の砂糖摂取量が多いほど虫歯になる確率が高まるとされています[4]。女性に虫歯が多い理由のひとつではないでしょうか。
【関連記事】虫歯になりやすい飲み物・食べ物と食生活から虫歯を予防する方法
虫歯の予防方法
虫歯を予防するためには、日々の口内メンテナンスと生活習慣の改善が大切です。
【予防方法】
- 食後は歯磨きをすること
- ブラッシングで届きにくいところはデンタルフロスや歯間ブラシを使うこと
- 間食を控えること
- 規則正しく栄養バランスのとれた食事をすること
- 定期的に歯科健診に通うこと
虫歯予防の第一歩は、食後にしっかりとケアをすることです。そして間食を控え、規則正しく栄養のとれた食事をすることも欠かせません。間食をする場合でも、砂糖含有量の少ないものを食べるのがおすすめです。
しかし歯の汚れをすべて歯磨きだけで落とすのは難しいため、定期的に歯科健診に通うことも忘れないようにしてください。以上5つのポイントを守っていただければ、虫歯リスクは軽減されるはずです。
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女性は虫歯が多い?対処により虫歯リスクを抑えることは可能
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、女性に虫歯が多い理由がご理解いただけたと思います。
統計によると女性には虫歯が多い傾向があります。唾液分泌量の少なさや歯の構造が虫歯になりやすいことに加え、甘いものを好む方が多いことが理由ではないでしょうか。
ただ日々のメンテナンスをしっかりと行い、虫歯になりにくい生活習慣を実践していただければ、虫歯になりにくい環境をつくりだせます。
明大前駅のさくら歯科では、虫歯の一般治療、歯科検診からインプラント、口腔外科まで幅広い治療を行っております。
患者様1人1人に真剣に向き合い、来院して良かったと思われるよう日々治療に励んでいます。
また、駅から徒歩1分という立地と、急な歯の痛みによる当日アポも承っておりますので、明大前駅の歯医者ならさくら歯科へご連絡ください。
[1]参照:厚生労働省:(PDF)う蝕罹患の現状
[2]参照:JSTAGE:(PDF)唾液腺体積および体格が唾液分泌の男女差に及ぼす影響について
[3]参照:JSTAGE:(PDF)1.骨粗鬆症発症のメカニズム
[4]参照:e-ヘルスネット:甘味(砂糖)の適正摂取方法